酒ね。山の上の酒はどうしてああうまいんだろうかねえ。
山の上ではアルコールは回りやすいので、普段の6割くらいの量でとどめておくのが賢明と思
います。
あと、日帰りで飲んじゃダメだよ。事故は大半が下山中におきてるし、午後3時くらいは魔の
タイムで、他のスポーツでものきなみ事故が多い時間帯。山上でいい気分になって、これから
下山するんです、なんて言ってる人がいるけど、足元が危なかったりしてヒヤヒヤです。まだ
鎖場もあるのにさ…
で、気が大きくなってよく知らないコースを下った挙句、下山できなくなって4日後にヘリで
救出されたなんて事故もあるから、直接つまづいたりしなくてもやっぱり危ない。
高尾山とか、大山とかでも飲むなとは言わないけど、よくよく自分の実力を過少評価した上で、
日帰りで酒は、基本的にご法度と考えてもらいたいです。
あと、下山するまでには抜けるから、とかいって、車の運転手まで酒飲んでたりするの。一般
的な日帰りの山で飲んでから下山まで2時間だとすると、ビール1本飲めばだいたい酒気帯び
運転。捕まらなきゃいいってもんじゃないからさ、運転する人は飲んじゃダメだってば。
酒飲むのは、1日の行動が終了して山小屋ないしテントに入った後か、でなければ家に帰ってからにしないと。
のんべが何人か集まると、みんなして自分で飲みきれないだけの酒を持ち寄ってしまって、結
局飲みきれずに未開封の酒を担ぎおろすことになったりします。料理担当とか酒担当とか荷物
を分担して、ある程度どの位の量をもって行くか、緻密に計画を立てないと、山の上で大虎が
出現したり、帰りもなんか重かったとか悲しい思いをすることになります。
※ビール
僕は、ビールは現地調達派です。ビールはアルコール5%前後で重量に対していちばん効率が
悪いアルコールだし、あと、ビールは冷えてないとうまくない。冬山だと逆に冷えすぎる。ぬ
れタオルでくるんだり、もって行くのにかなり工夫している人もいますけど、僕はそこまでや
るのなら山小屋で買えばいいや。山小屋がないような場所では、ビールじゃなくて別のお酒に
してしまいます。
一般的な北アルプス方面だと、だいたい一缶500円前後。南アルプスは600円前後ですが、
東北の、ん、なんていったな、飯豊。飯豊の本山小屋だと1本1000円。1000円出すく
らいなら、持っていきますよ。でも、やっぱりビールは重くて酔えないので、何か別のアルコー
ルになる公算が大ですな。
あと、小屋入ってすぐビールに手を出す人がいたりするけど、1日歩いてがっつり汗をかいた
後だと体水量はずいぶん減っている。ビールには利尿作用があるからさ、血液がドロドロになっ
て、突然死なんてことも、絶対ないわけじゃない。汗をかいた後のビールがうまいのはわかる
んだけど、行動中にはちゃんと水分とって、できればビール飲む前になんか飲んどいた方が安
全だと思うよ。
※発泡酒
ビールと飲み比べると味の違いがわかっちゃうけど、単独で飲めばさほど違和感はない。とい
うことで僕は普段飲みは僕は発泡酒になりました。でも、発泡酒…山の上まできて、発泡酒を
飲むのは僕は悲しいので、どこかの餓鬼岳小屋にでも行かない限りは、僕は山の上で発泡酒は
飲まないようにしています。
重量に関してはビールとまったく同じなので、取り扱いもビールに準ずると思います。
※ワイン
高いのはダメです。なんでかというと、高いのは滓(オリ)が出るから、背中で背負って振っ
てしまうと味がバラバラになってしまう。だから、ワインは安いもので。特にオリの出にくい
ボジョレーヴィラージュあたりが手ごろです。
ワインは開封すると酸化してしまうのと、グラスによってものすごく味が変わるから、開封せ
ずに壜ごと、ワイングラスももって行きます。グラスは割ると悲しいので、100円ショップ
で買ったものを持参。
…ということもあって、僕はワインを持っていくときは、相当気合の入った飲み山行の場合に
限られます。
開封して酸化が気にならなければ、血液バッグ(=プラティパス・ぺたんこ水筒)に移し変え
てもっていく人もいます。下界で壜をあけて、2日目にワインを飲むのとたいして違わないん
で、本気で山の上で味見をするのでなければ、たぶん許容範囲だと思うのですが。
つまみはだいたいチーズ。温度変化にやられたりしないので、これが一番便利かと思います。
※日本酒
日本酒はホントはワイン以上に酸化に弱いのですが、僕の舌ではわからんので重宝しています。
開封してペットボトルで持参してもいいですが、僕はだいたい壜ごといくか、紙パックで売ら
れている酒を選んでいます。紙パックの酒は言ってしまえば安酒ですが、山の上で飲めばなん
でもうまいものです。
あと、日本酒は後処理が楽なのです。飲みきれなくて持って帰ることになっても、コルク栓の
ワインと違って蓋から漏れたりしませんし、あとで風味が劣らずに飲めると思うので、どの位
飲むかわからないときには日本酒は重宝します。
※ウイスキー・焼酎
アルコール度数が高いので、少ない量で長い間飲める。2泊3日とか、3泊4日くらいの山
行に便利です。焼酎はペットボトルに移しても大丈夫なので、重量的にも軽くて済む。ウイ
スキーは、僕はペットボトルに移すのはちょっと心配。うまい水で割るといいらしいので、
うまい水の出ているところ向けでしょう。
(2007.2.2)