軽量化しよう!


重ければいいってものでもないが、冬山じゃああるまいし、そんなに目くじらたてて軽量化といわな くても・・・・甘かった。本当に、その100gが効いてくる。その100gが本当に辛い。とても30kg を背負える体力は私にはないし、25kgだって6時間登りっぱなし、というわけにはいかない。そ れでも私は20代なのだ。 普段からおもりを入れて重さ慣れしておくのも大事だが、やはり軽量化、軽量化の本当の意味を知っ たような気がする。1gでも軽く、は本当だったのだ。
山は、楽しさと重さが反比例する。ただ、必要なものを置いてくるのはまずい。やはり、荷物は軽くしよう。


左が、ステンレス製のシエラカップ小。105g。右は、同じサイズのチタン製。45g。
同じ機能でも、素材によってこれだけの違いがあるのだ。
チタン製の同サイズのもので、55gあるものも存在する。道具を選ぶ際、重量は重要なファクターだ。
確かにチタン製は高い。私は右のものを1,180円で購入した。左のものは780円。しかし、買えば一生使える。500円の差は、最初は痛いがトータルすれば誤差の範囲だ。
1つ1つの数字は小さいが、積み重なると何百gと違ってくる。料理用のはかりも手に入れて、重さをチェックしながら軽量化にいそしむのも、それはそれで面白い。
キャラメルの空き箱、カギ、トイレットペーパーの芯、硬貨、コードロック、ガスボンベのフタ、カード類、フィルムケース・・・こんなものにも、確実に重さは存在する。左の例を見て欲しい!
たったこれだけで、38gを示しているのである。

コードロックでも、1個あたり2〜3g。20個なら50〜60gが軽量化できる。キャラメルは箱から出して持ってくるだけで、なんと5gの軽量化だ。お金を使うばかりが能ではない。ひもの結び方も覚えようではないか。
下が私の普段使っているカギ。家用とクルマ用、遭難したときの身元証明を兼ねた笛。合計36g。
上は、新車を買うとついてくる鍵とディーラーでくれるキーホルダー。合計60g。
樹脂のついたマスターキーは18g。私の使っている合鍵は13g。
重さ云々もそうだが、山中でなくしたりすると、後が大変である。イモビライザ付きなら仕方ないが、合鍵を作っておくにこしたことはない。
左の10本爪軽アイゼンは、368g。
右の5本爪の軽アイゼンは、74g。

5本爪のほうが軽いが、こんなもので雪山へ行ったら、それこそ遭難のおそれあり、だ。残雪期の山に必要なのは、左のアイゼンなのだ。夏山の雪渓でも、経験者なら右のもので良いが、雪上歩行になれていない人は左の方が良いかもしれない。
何でもかんでも軽量化すれば良い、というものではない。軽量化によって必要な性能をも切り捨てる、などということがあってはならない。


軽量化の事例

事例として、一般夏山縦走、小屋泊2泊3日程度の山行で、荷物の重さを考慮せずにつっこんだところから、どの位軽量化できるか、試してみたいと思う。机上の話ではあるが、私としてもなかなか興味深い。


軽量化前
どのようにする? 軽量化後
さしひき
登山靴 皮製登山靴 2,600g 布製軽登山靴にすれば1,200gになるが、やはり夏山とはいえ、3日の行程なら皮製の方が安心だ。布製ならさらに軽量化可 皮製軽登山靴 1,800g △800g
ザック 50L程度 2,100g 装備を絞り込むことにより、ザック自体を、1回り小さいものにする。 45L程度 1,500g △600g
ザックカバー 50L用 130g 上に伴い、ザックカバーも変更。 45L用 110g △20g
雨具 ゴアテックス 650g 左はモンベル・ストームクルーザー。右は、ラテラ・ダーミザクスレインウェア。いずれも軽量であり、ほとんど効果は得られなかったが、TNFなどの雨具では、900g近い重さを示すものもある。 ダーミザクス 610g △40g
折り畳み傘 300g 傘は、便利といえば便利なのだが、思い切って割愛。

△300g
ストーブ 3000kcal一般用ストーブ 300g
スタッフバッグ 30g
ハンカチ 20g
ガスライター 60g
ボンベ2 390g×2
1,190g 中程度のストーブ(バーナー)は、一般的にいって4人用など、大人数向けの装備だと思う。たとえば、EPI オート2(368g)を、スノーピーク・チタン「地」(74g)に変更すれば、294gの軽量化が達成される。
標準でついてくるスタッフバッグより軽いものを捜し求めるのも由。
スタッフバッグの紐自体を細いものにしたり、コードロックを、自分で結ぶようにしたりすると、さらに5g程度の軽量化。
私の場合、ストーブは直接中のものとあたって傷がつかないようハンカチで包んである
(これも、水気を切ったり、万一怪我をした場合の三角巾などに使用するので、決して緩衝材という意味ではなく、もっと重要な装備である)
切れるのをヒヤヒヤしながら予備のボンベを持つよりは、新品を1つ持っていくべし。2泊3日なら予備はまず不要だろう。
2,500kcal軽量ストーブ 85g
スタッフバッグ 15g
ハンカチ 15g
100円ライター 20g
ボンベ1 390g
525g △665g
食器 ステンレスクッカー×1 300g
ステンレスシエラカップ×4
600g
箸+スプーン+フォーク+ナイフ 75g×2
ステンレスコップ 85g×2
缶切り 50g
1,250g チタン製へ切り替えていくのが基本。コップは、切り捨ててしまえばほとんど必要になる機会はないだろう。なかには左の例より余計に持っていく人もいるが、右のような例でも1汁1菜は十分可能。
ちなみに、この数字は、2人分の荷物である。
チタンクッカー 165g
チタンシエラカップ小×2 120g 大×2 180g
箸+スプーン+フォーク 55g×2
575g △675g
ヘッドランプ 単3×4本使用のもの 210g
電池 4本 80g
予備電池4本 80g
370g これも、小型軽量なものに変更するのが基本。ただ、あまり小型なものだと光量が足りなかったりすることがある。 単3×2本使用のもの 160g
電池2本 40g
予備電池2本 40g
240g △130g
ツェルト イシイ・ツェルト 600g 夏山でも、行程3日となればツェルトは持ってほしい。 モンベル・ULツェルト 390g △210g
着替え 長袖シャツ下着 225g
化学素材タイツ 190g
シャツ 240g
セーター 315g
フリース 480g
化学素材くつ下 60g
かえパンツ 50g
スタッフバッグ 35g
1,595g 真冬のスキー場でも、フリースとシャツがあれば寒さを感じない。いくら3000mであっても、まず氷点下まで下がることはないので、これは大袈裟だろう。 長袖シャツ下着 225g
フリース 400g
くつ下 60g
パンツ 50g
スタッフバッグ 35g
770g △825g
鍵・財布 キーホルダー 90g
財布 300g
390g 結構これが効く。軽い財布と、いらない鍵の除外は、なにしろお金がかからないだけ非常に有利。すぐやるべきだ。 キーホルダー(IDホイッスル) 35g
財布 260g
295g △105g
救急セット サバイバルシート 55g
細引き10m 45g
コールドスプレー 75g
テーピング 125g
ビニール袋 8g
かぜ薬 1g
虫さされ 25g
ろうそく 15g
ばんそうこう 5g
安全ピン 3g
アーミーナイフ 60g
スタッフバッグ 20g
くつひも予備
30g
467g ほとんど軽量化の余地がないが、ナイフを変更。くつひもの予備は、細引きで代用した。
携帯酸素をお持ちなら、やめるべきだろう。はっきりいって、ムダ。
サバイバルシート 55g
細引き10m 45g
コールドスプレー 75g
テーピング 125g
ビニール袋 8g
かぜ薬 1g
虫さされ 25g
ろうそく 15g
ばんそうこう 5g
安全ピン 3g
ナイフ 28g
スタッフバッグ 20g
405g △62g
巻き紙 トイレットペーパー 200g 2泊3日で1巻は使わないだろう。芯を抜いて、半分位使ったもので十分だ。 トイレットペーパー 130g △70g
地図 地図 30g
コンパス 25g
55g 軽量化の余地なし。ケースの厚紙や、ガイドブックの類は置いてきたほうがよいだろう。 地図 30g
コンパス 25g
55g 0g
500mlペット×2 1070g
1Lペット×1 1060g
2130g 軽量化の余地なし。 500mlペット×2 1070g
1Lペット×1 1060g
2130g 0
合計
14,027g

9,551g △4,476g

さて、右の装備で、テント泊にするとすると、これにプラスして、テントとシュラフと、テントマットが必要ですが、
その重量は、テントが1,600g シュラフが980g テントマットが 225g。計12,356g。
適当に装備を選んだ山小屋泊より、装備を厳選したテント泊のほうが、2kg弱も!軽くなりました。勿論、食料問題や、ザックの大きさ問題もあるので、そう簡単にはいきませんが、あまりあれこれつっこんで、テント泊と同じだけの荷物を持ってしまうことと、ほぼ同義だと考えれば間違いないでしょう。


最終更新日:
山旅メーリングリスト - www.tozan.org
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