車選びの雑学

ということで、山へ行くための車選び。結局は好きにすればいいわ
けですし、車までかえよう、という人は多分もうそれなりに山に入
れ込んでいて、僕が何か語る必要もないと思いますが・・・僕の思う山ヤの車の条件。
●その買い替え、ちょっと待った
●やっぱり、環境にやさしい車を選ぼう
●登山に、SUVは必要ない
登山に、SUV(昔はRVやクロカン4駆と言った、ジープ型多目的車のこと)が必要な
場面は、僕はほとんどないと思っています。いや、まったくない、とは言わない。確か
にSUVの車高があれば楽な場面はそれなりにある。ただ、多分普通の人が普通の山に
登山にいって、99%は舗装道路の上を走るわけだ。日本の場合ほとんどの林道は舗装
されているし、舗装されていないところでもたいていはフラットである。そうでないと
ころは車をおいて歩いたほうがいい。そういうところは、たいてい普通の車高でも、な
んとかなってしまう。
他人のパジェロか何かに同乗させてもらって、たまさか林道を威勢良く走ってるのを見
て、次はうちもあれにしよう、という程度であれば、それはやめた方がいい。
その、本当に限られた場面を想定して、車両価格が高く、無駄に燃費が悪く、そして操
縦安定性のよくないSUVを選ぶのは、僕はやめた方がいいだろうと考えている。今は
ちょうど高級SUVのブームで、あちこちから次々に出てくるけど、ほんとうに近くな
い将来、そうさなあ、1度目の車検がくるあたりには、SUVなんかに乗ってるとバカ
に見られる日が、やってくるのではないかと僕は思っている(僕はもう思ってるけどね)
●ハイブリッド車はメリットとデメリットをよく把握してから
ハイブリッド車には、燃費向上を目的としたものと、最高出力の向上を目的としたもの
がある。当然、後者は燃費なんかかけらも良くなず、登山の人は相手にする必要はまっ
たくない。問題は前者である。
ニュースソースには、燃費がいいハイブリッド車、と枕詞のように書かれるが、何と比
べて、は書かれていない。確かに同じ値段のマークXよりは燃費がいい。でも、ヴィッ
ツより燃費がいいか、と言われると、さてどうでしょう。
詳しい説明ははしょりますけど、ハイブリッド車のメリットは、ただ1点、ゴー&ストッ
プの多い場所において、同出力のエンジンと比して、CO2排出量が減少する(=燃費が
良くなる)これだけである。
でも、登山の人は、山の中か高速道路しか走らない。高速道路ではハイブリッド車は車
重分だけ普通車に比べると、燃費が落ちる。実は普通のガソリン車の方が高速燃費はい
いのである。
プリウスの燃費はタイヤと車体形状で稼いでいるもので、ハイブリッドシステムが稼ぎ
出す分はそんなに大きくはない。タイヤを市販のものに替えたら、きっとがっかりする
位燃費が落ちると思うな。
とりあえず、プリウスを検討している人には、「あの車、ガソリン車だったらいくらで
買える?プリウスってこみこみ300万の車だけど、なんか200万くらい出すともっ
といいちゃんとしたガソリン車が買えたりしない?いくらプリウスでも100万円分ガ
ソリン節約するの、大変だよ」とでも言っておきましょう。
それでも納得できない人は、なんで都心のタクシーが全部プリウスにならないか、よく
考えてみてください。本当にライフサイクルコストが安いのであれば、燃費と人件費で
なりたっているタクシー業界。あっという間に全車がプリウスになる筈です。そうなら
ないのは、プリウスではダメな理由があるからでしょう。
●ハイブリッド車はメリットとデメリットをよく把握してから
●高い車と新車はダメ
ハイ。高い車と新車はダメです。行く山にもよりけりですけれども、
酷道険道系サイト(酷い国道や県道を面白おかしく紹介するサイト)
で、「これはひどい!」などと紹介されている道路を山ヤさんは平
然と通行しているわけです。
未舗装の道路を走ったり、ろくでもない駐車スペースにとめないと
いけない場合もあります。もどってきたら駐車した車の上に石がのっ
ていた、なんてことも十分考えられます。脱輪してユンボでひっぱ
りあげるとか、場所が林道なら絶対ないとはいい切れない。
そういった「タフ」な使い方をするのに、いや、新車でも平然とで
きる人ならいいですけど、高い車と新車はおすすめできない。
たとえば、試乗車とかでナンバーつけて3000キロくらい走った
だけで、車種により50〜100万近く値段が下がるわけです。新
車ではないけど、コンディションは新車に限りなく近く値段は中古
車に限りなく近い。どうしても新車でないと、という潔癖な人でな
いのであれば、どうせ使い倒して傷だらけにする車ゆえ、そういっ
た物件を丹念に探すのが吉と思います
●フルフラットになる車はロクでもない
1つの形状で「運転」と「就寝」という、まったく別々の要素を高
い次元で充足することなど絶対にできません。絶対にね。
「運転」を重視した車ではフルフラットにしても段差が残って寝る
ことはままなりません。「就寝」を重視した車ではちょっと運転し
ただけで疲れたり腰が痛くなったりする。
仮眠するならシートではなくて荷室がおすすめ。ちょいと大きめの
ワゴンなら1.6〜1.8mくらいの荷室長が確保できる。これは
完全なフラットの床だから、ベッドで寝るのとさほど違わない。
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車中泊。こんな感じ・・・ |
年中車中泊の人には、こんなのもありますが。
●安全性は絶対譲れない
夜中長距離走り回る山ヤの場合、要するに事故を起こすときは高速
域での事故になりやすいわけで、車の衝突性能のよしあしがもろに
効いてしまいます。
最新のセダンならかすり傷だけで済んだのに、最新のミニバンなら
何度かの通院で済んだだろうに、キャブオーバーの1ボックスにのっ
ていたために足を失った、というケースは、僕の知っている範囲で
も1件や2件ではありません。特に下肢障害は事実上登山生命の終
焉も意味しますから、山に入れ込んでいればいるほど人生に与える
影響も大きかろうと思います。
ハイエース、キャラバン、ないしキャブコン系(カムロードやアト
ラス、エルフなど)は山ヤさんには乗ってほしくないし、ノーズの
ついたやつでもミニバン系はJNCAPあたりの試験結果を見ると
少なくとも僕は積極的に乗りたいとは思いません。
中央分離帯のむこうの対向車線から車が飛んできて、気づいたら病
院のベッドの上だった、という人が僕の友人にいます。
追突されて、もう5年も山から離れている友人もいます。
突然連絡が途絶えて、それっきりの友人もいます。
●非力なのもつらいが、無駄に大きな車は避けたい
毎週どこかへ出かけるような山ヤさんだと、まず年間2万キロは当たり前。
僕は仕事でも使っているせいもあり4万キロ位走ります。
4万キロ走ると、リッター10kmの車とリッター8kmの車では年間の
ガソリン代で11万円も差が出てきます(リッター110円として)
2万キロなら5万5千円。
この差を安いと見るか高いと見るか。
レギュラーとハイオクの値段の違いは都会にいるとあまり気になりませんが、
地方へいくと一気に開きます。レギュラー102円、ハイオク115円なん ていうのは当たり前です。地方へ行くことが多い人はこのあたりも熟考の上・・・
●結局車は操縦性だ
と僕は思います。止まった状態ではミニバンの使い勝手はいいかも
しれないですけど、毎週末その車で200キロ400キロ、場合に
より1000キロも運転することを考えたら、足のしっかりした
「走りのいい車」が結局楽だと思います。これはスピードを出す出
さないには関係ないです。信頼して安心してハンドルを握れる車で
ないと長距離走るには疲れてしまう、と僕は思いますね。
僕がキャンピングカーを手放した理由も結局そのあたりにあるわけ
で・・・・
車高が高いSUVは林道走るにはいいですけど、実際にはオンロー
ドを走ることがほとんどなわけです。SUVでないと入れないよう
な所はそうそうないと思いますし、ランカスター(アウトバック)
位の車高でダメなところはいずれにしても歩いた方が安全と思います。
逆に四駆は僕はメリットが大きいと思います。オンロードでも二駆よ
り四駆の方が間違いなく安定しますし、未舗装ダートや凍結した林道
になればその差はさらに開くわけです。
最終更新日:
山旅メーリングリスト - www.tozan.org